長い歴史を持ち、日本人に馴染みの深い“蕎麦”。
原料や製法は至ってシンプル。だからこそ奥が深く、
更に栄養価の高い健康食としての一面もあり、近年改めて価値が見直されています。
究極の一杯を求め、蕎麦の旅へ出掛けましょう。
ミシュラン掲載店
妙高に眠る 希少在来種に魅せられて
「こそば」とはこの土地で古くから作られてきた在来種蕎麦で、
その名の通り小さな実に蕎麦本来の風味がぎゅっと凝縮した味わいが特長。
地元農家の方が自家消費用として伝え育てていたこの蕎麦に、
光を当てようとスタートしたのがこそば亭です。
つなぎにオオヤマボクチを使うのも、この地域に昔から伝わる製法。
妙高山の清涼な伏流水で打った蕎麦は、噛みしめるほどに香ばしい香りと甘みが広がります。
土地の記憶を受け継いだ唯一無二の蕎麦を求めて、全国から蕎麦好きが訪れます。
妙高新井の観光資源のひとつとして「こそば」が役に立てばと、
地元の道の駅へも蕎麦を提供するなど、土地に根ざした蕎麦づくりを続ける名店です。
■蕎麦DATE
【めん】
地元契約農家から買い取った玄蕎麦を自家製粉。
通常の蕎麦は中太で、瑞々しい口当たり。数量限定の田舎蕎麦は粗挽き太めで甘みが強く感じられる。
【つゆ】
醤油とかつお出汁を強めに効かせ、蕎麦の余韻を残すシンプルなつゆ。
【メニュー】
蕎麦の他は地元産の食材を使った天ぷらのみ。シンプルに塩でいただく。
一般的な蕎麦(左)と
こそば(右)。
実の大きさは3分の1ほど。
土日10食限定の手挽き蕎麦を挽く石臼。臼を使うことで殻がはじかれ、雑味の無い蕎麦本来の風味が楽しめる。
家族で切り盛りするため席数は少なめ。週末には開店と同時に満席になることも。