花火特集2016

待ちに待った花火シーズン到来!でも、今年は去年と違う視点で花火を深く楽しみたい。

そんなあなたにお届けする、花火がもっと好きになる特別企画!

目次:

特別企画・花火対談 「職人魂宿る光の芸術」

花火基礎知識 1:花火の名前 2:大きさ その3:打ち上げの技

花火基礎知識 4:種類と中身

花火基礎知識 5:作り方 6:花火の色


花火特集 その1「名前を知る」


花火師は丹精込めて創り出した花火玉に、

我が子に命名するが如く『玉名』を授ける。

玉名を知れば、花火師がどんな思いを込めたのか知る事が出来る

<一> 昇曲導付

花火玉の上昇中に見られる付加花火や細工

昇り龍のように尾を引きながら上昇する「曲導」、小さな花を咲かせながらの「小花」、音を出す「笛」、四方に星を飛ばしながらの「分化」等が代表的です。花火玉の上に別に取り付け、花火が開花するまでの間を楽しませるほか、期待を膨らませる効果があります。

 

<二> 三重芯

玉の構造のことで「芯」は日本の花火の特徴

同心円状に開く花火の親星の内側に一つの芯がある花火を「芯入」と呼び、日本の花火の基本形です。更に内側に芯を持たせたのが「八重芯」、芯が更に増える毎に「三重芯」「四重芯」となり、現在は「五重芯」が尺玉の最高かつ限界と言われています。「色の境目の数=芯の数」と覚えると解りやすいでしょう。芯に特に明るいダリヤ星を用いた「輝光芯」などもあります。

 

<三> 変化菊

花火を構成する星の性質や種類、色が変化する様子

菊の花弁のように星が尾を引くものが「菊」、尾を引かないものを「牡丹」と呼び、この2種が星の形状の基本形で、色の変化がこれに加わります。また、変化や消え際の様子で「菊」が長くゆっくり枝垂れ落ちるのものが「冠菊」、ピカッと星が消える直前に輝くものが「光露」、ザーっと波が寄せる音を出す「群声」、星をピカピカと瞬かせる「点滅」や末端が点滅する「先点滅」、消え際にパリパリ音を発する「先割」、一度消えて再び現れる「マジック牡丹」、色がイルミネーションのように順次変化するものなど多彩です。

 

<番外編> 「割物」以外でも「小割物」、「ポカ物」「型物」などがあります

太い花弁で椰子の木をイメージさせた「椰子」、親星の花弁が幾つかにまとまる「万華鏡」、シュルシュルと回転しながら飛ぶ「群蜂」、星が不規則に動く「飛遊星」、少し間を置いてから多くの小花が開く「千輪菊」など、花火師達のあくなき挑戦、そして感性と創造によりバリエーションが飛躍的に広がっています。

※もちろんこれ以外にも、花火師のセンスで名付けられた物も数多くあります。玉名から、花火師が何を表現しようとしていたかを想像しながら鑑賞すると百倍楽しめますよ!(詳しくは ≫4:種類と中身ページ へ)


花火特集 その2「大きさを知る」


花火の大きさと到達高度

 

花火玉によって、打上時の到達する高さと、開花した時の直径はおおよそ決まっています。10号玉はちょうど「バスケットボール球」くらいの大きさ。5号玉なら「回転寿司の皿」くらいのサイズです。30号なら畳の短辺と言ったところですね。

到達する高度と大きさは、尺玉が東京タワーとほぼ同じ300m、三尺玉ならスカイツリーとほぼ同じ600mと覚えておくとイメージしやすいですよ。

球の大きさと観客席などの保安距離は、各都道府県によって細かく決まっています。

 


花火特集 その3「打上の技を知る」


花火の打上は、金属製(ステンレスが主流)の筒で行うのが一般的です。筒の底には、打ち上げ用の「発射火薬」が仕込まれて、点火と同時に膨張で球が上空に向かって飛び出していきます。

従来は人手によって都度、球を筒に込めたり、火種の投げ込みを行っていましたが、昨今は複雑な演出を実現するため、筒を並べたユニットに工場で予め球を込めた状態で設置し、コンピューター制御と電気信号による点火が標準的になりつつあります。



目次:

特別企画・花火対談 「職人魂宿る光の芸術」

花火基礎知識 1:花火の名前 2:大きさ その3:打ち上げの技

花火基礎知識 4:種類と中身

花火基礎知識 5:作り方 6:花火の色