ハミング海外旅行記 

+ 2012年4月13日〜18日 雷龍の国ブータン・ヒマラヤ・ハイキング6日間

 

ワンチュク国王来日で話題になったブータン王国。国民総幸福量を重んじる幸せが溢れる国だった。

 

タクツァン僧院はブータン人が一生に一度はお参りしなければいけない場所。この中には入れますが撮影禁止。
タクツァン僧院はブータン人が一生に一度はお参りしなければいけない場所。この中には入れますが撮影禁止。

 

ブータンってどんな国でしたか? ツアー後聞かれる事が増えました。

 

ワンチュク国王が妻ヅェチェンさんと日本を訪問したのは昨年の11月。ブータンという国と日本とのつながりについて初めて知った方も多かったと思います。「国民総幸福量」を重視する国とはどんな国なのか、ハミングツアーはいち早く今年4月にツアーを行いました。企画を考え始めたのが昨年秋、夫妻が来日したのが11月。タイミングがあったので、興味を持たれた方も多くいらっしゃいました。 

 

ツアーから戻ると「ブータンどうだった?」とよく聞かれます。ブータンは中国の南、インド北にあり、標高300m〜7000mまでの高低差がある山岳地帯にあります。 赤道も近く熱帯のくだものも豊富に揃っていて、市場に行くとバナナやサトウキビ、スイカが売っていて、食材はバラエティに富んでいます。ブータンの人たちは唐辛子が料理の基本になっているようで辛みの強い食べ物が多かったです。

 

海抜2500メートルの高度にあるブータン パロ空港。
海抜2500メートルの高度にあるブータン パロ空港。

 

飛行場は標高2,500m、着陸できるパイロットはたった9人。

 

ブータンのパロ空港は、標高2500メートルに位置し5500メートル級の山々に囲まれています。その間をすり抜けるようにほぼ垂直に急降下して、幅150メートルの滑走路に着陸しなければならないためパイロットは高度な技術を要求されます。 

 

パロ空港に着陸できるのはドゥルック・エアーの9人のパイロットだけだそうです。着陸できる飛行機もブータン王国所有の3機だけで、国王が公務で海外に行かれるとブータンに乗り入れできる飛行機は2機になります。ブータンの観光が人気になっても飛行機の数が決まっているので劇的に観光客が増える事は少ないのではないでしょうか。 

 

ブータンの観光はホテル、ガイド、ドライバーと食事が付いて一人一日いくらと決まっています。観光プランも事前に提出して、プラン通りにしか動けないという制度があります。管理されていますが監視されているわけではありません。 

 

空港のあるパロから山道を進んでティンプーへ移動します。現地ガイドさんは「ゴ」という民族衣装で迎えに着てくれました。ティンプーに着くと男性は「ゴ」を、女性は「キラ」を着ている人が多く、伝統を重んじている国だと感じました。

ダルシンはヒマラヤの麓に眠る神秘の王国ブータンの祈りの旗です。ブータンでは亡くなった人のために108本のダルシンを立てて成仏をお祈りをする習慣があります。
ダルシンはヒマラヤの麓に眠る神秘の王国ブータンの祈りの旗です。ブータンでは亡くなった人のために108本のダルシンを立てて成仏をお祈りをする習慣があります。

 

物質の豊かさより、国民の幸福量を大切にするブータン王国。

 

ブータンは、水力発電で電力を海外に販売するくらいの発電量ですが停電する事もあるそうです。ホテルのお風呂も容器に入った水を電気のヒーターで温める原始的な方法で、大量に使うと水しかでてきません。ホテルで一人がお湯を張ってお風呂に入ると次の人にはお湯がでてきません。こんな事が日本だったら大変な事になります。でもここはブータン、家族の幸せを最も大切にするブータンの人にはお湯がでないからと言って人が死ぬ訳では無い。時間が経てば解決する事だと考えてます。ブータンはチベット仏教の国。考え方の根本を宗教の教えが支えています。寺院に行くと「輪廻転生」に描かれたチベット仏教の教えを見ることができました。 

 

経済の発展こそが国民一人ひとりの幸せにつながるものだという考え方は、あまりに物質至上主義的な考え方で、それは国民の間に「格差」や自然界に「環境破壊」を及ぼすものであることに、前国王は、気づいていたようです。 本当の幸せは、お金の価値(GDP)ではなく国民総幸福量(GNH)心の価値なのかもしれません。日本人の忘れてしまった心の幸せを発見する旅になりました。


添乗員が撮影したツアーの様子です。クリックしてお楽しみください。


[ハミング海外ツアー情報]

  • 次回ブータンツアーは2012年11月と2013年4月頃を予定!