ピックアップアーティスト
2024年ハミングタイム秋号掲載
世界最古の管楽器が紡ぐ
地球スケールの癒やしの音楽
テレビを1時間観ていると必ず流れてくる、ケーナ&サンポーニャの癒やしのメロディー。
意外に知られていないが、定番の環境テーマはもちろん、CM曲、旅番組やバラエティーの映像BGMなどでも、現在、最も高頻度で使用されている音源の一つが瀬木貴将のヒーリングミュージックだ。
瀬木が奏でる「ケーナ」は竹で出来た縦笛で、尺八によく似ていて、日本ではサイモン&ガーファンクルの「コンドルが飛んでいく」の澄んだ高音の楽器と言った方が通りが良い。
同じ南米の民族楽器である「サンポーニャ」はアンデスの高原の風が折れた葦に当たり、ヒューヒューと奏でていたことに目を付けた原住民が、音階を与えて進化した「世界最古の管楽器」と言われている。
瀬木は現地で見かけるサンポーニャに改良を加え、独自のスケールの開発、チューニング法を取り入れ現在のミュージックシーンでも通用する楽器へと進化させた。
今では定番の南米の民族音楽が源流であるフォルクローレ以外にも、嵐をはじめ多くのアーティストへの楽曲提供や、ポルノグラフィティ、福山雅治の演奏サポートなど驚くほどの守備範囲だ。
地球の大自然をテーマにした創作活動は、南米にとどまる事を知らず、アマゾン、アフリカのナミビア砂漠、南極など当に地球レベル。
コロナ禍で中断していた瀬木貴将の久々の生ライブが決定した。地球の裏側の景色に思いを馳せながら秋の夜長に余韻に浸りたいものだ。
(小柳はじめ)
瀬木 貴将プロフィール
13 歳の時サンポ-ニャ&ケ-ナを独学で始める。
18 歳から南米ボリビアに渡り修行時代を過ごし、1989 年にボリビアのレコード会社からデビューアルバムを発売。
1995 年「VIENTO ~風の道」で国内ソロデビュー。
2006 年からはTBS 主催の「世界遺産・ナスカ展」「インカ帝国展・マチュピチュ発見100 年」などの音楽も10 年以上に渡り担当。
共演アーティストも数多く、ポルノグラフィティのヒット曲『アゲハ蝶』の参加を始め、嵐、福山雅治、高橋洋子ら多数と共演。
民族楽器の枠に捉われず、オリジナリティ溢れる世界観で音楽を追求し、他にないシグネチャーサウンドを築き上げ精力的な音楽活動を現在まで続けている。
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